今年のお正月三が日は暖かかったですね~☀
また真冬の寒さが戻ってきたようです❄
みなさま、体調にはどうぞお気を付けてお過ごしください。
ところで、先月NHKで放送していたドラマ「真夜中のパン屋さん」をちらっと見てあるアメリカの短編小説を思い出しました。
それは、レイモンド・カーヴァー(Raymond Carver, 1939-88)という作家が書いた「ささやかだけれど、役にたつこと」(A Small, Good Thing)という作品。
『Carver's dozen―レイモンド・カーヴァー傑作選 』という本に入っているのですが、以前お笑い芸人の大久保佳代子さん(オアシズ)が素敵な書評を書いていたのでご紹介します。
(大久保さんは昨年「あまちゃん」や年末の紅白にも出ていて大ブレイク中ですね!)
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私は、あまり外国の作品を好みません。
なぜなら、外国人が登場し、馴染みのない外国文化の中、よく分からない外国名詞がでてきたりして、ノレないことが多いからです。…
そんな私が、ノリノリで一気に読めた外国作品がこれ。
村上春樹氏の訳なのですが、余計な飾りがない短めの文がリズムよく、読んでいるそばから、絵が浮かんできます。…
12個の短編と詩が収められているのですが、どれも、些細な日常において、起こりうる出来事を描いています。
中でも好きなのが「ささやかだけれど、役にたつこと」。
子供を突然の事故で亡くした両親が、怒りと悲しみに打ちひしがれる中、パン職人が作った焼きたてのシナモンロールを食べるラストシーンはじわっと心に染み入ります。
「こんなときには、ものを食べることです。それはささやかなことですが、助けになります」
不器用でどちらかと言うと醜く描かれたパン職人の一言一言が、優しく温かく。そしてシナモンロールがとても美味しそうで。
言葉は多くないけれど、多くないからこそ、優しさ、哀しさ、やり切れなさ、滑稽さ、色んな感情を「感じる」ことが出来るのだと思います。
気を抜くとすぐ「不感症」気味になってしまう私は、時折、これを読み「感じる」ことを味わい楽しんでいます。
(2007.10.7 朝日新聞 朝刊 「お笑いの本棚」)
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ちなみに、ドラマ「真夜中のパン屋さん」のキャッチコピーは、、、
「あたたかい食卓や家族がなくても、パンはいつでも誰にでもおいしい」 だそう(^^♪
「おにぎり」は日本人にとって「ソウルフード」だと言われますが、今や「パン」もその仲間入りを果たしたように思います。
愛情を込めて作られたパンには、ふわっと人の心を包み込んで癒す不思議な力があるのかもしれませんね♡
愛情を込めて作られたパンには、ふわっと人の心を包み込んで癒す不思議な力があるのかもしれませんね♡
なんだか私もシナモンロールが食べたくなってきました~(*^_^*)
友人flowさん特製のシナモンロール♡ |
☆『Carver's dozen―レイモンド・カーヴァー傑作選 』
(レイモンド・カーヴァー著、村上春樹訳、1997、中公文庫)
(レイモンド・カーヴァー著、村上春樹訳、1997、中公文庫)
今年もよろしくお願いいたします(^o^)丿
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