先月、美輪明宏さんの舞台「黒蜥蜴」を観てきました。
江戸川乱歩原作、三島由紀夫脚本。
美輪さんは自ら主演、演出、美術、衣装を担当し、稽古場ではコートの裾の長さ、着物の襟元、登場人物に合った着こなしや所作など、細かなところまで点検するといいます。
内容は、名探偵・明智小五郎と女盗賊・黒蜥蜴の真剣勝負。
追う者と追われる者。
いつしか互いに魅かれてゆき・・・
黒蜥蜴
「心の世界では、あなたが泥棒で私が探偵だった。だって、あなたは私の心を盗んだのだから」
明智小五郎
「本物の宝石はもう死んでしまったのです」
…決して結ばれることのない恋。
けれども、まるで光と影のように心の奥深くぴたりと背中合わせに寄り添い、理解しあえる存在☯
黒ドレスを着ていた黒蜥蜴は最後に白ドレスをまといます。
その白には「生と死」の意味が込められているそう。
今まで本当の愛を知らなかった明智の心の中で、黒蜥蜴は永遠に生き続けるのでしょう。
「“黒蜥蜴”って、明智小五郎への無償の愛を貫いた女性だと思うんですね。
プラトニックな関係の中での究極の愛をストップモーションにして焼き付けたんですよ」
と美輪さんがおっしゃるように、最後は大きな愛に包まれた感動的な舞台でした♡
「私の舞台の中でトップに立つ作品」と自ら評し、ヒットを重ねられてきましたが、三島生誕90年、没後45年の節目でもある今年、体力的な理由から「黒蜥蜴」を卒業なさるそうです☆
美輪さん、おつかれさまでした(^_^)/~
0 件のコメント:
コメントを投稿